日々のできごと

春の旬

私は小学校低学年の時期、春休み・夏休み・冬休みは同じ年頃の従妹もいたせいか、よく長期で父の里に泊に行かされていた。
(両親に好かれていなかったのかもしれない?)
この時期になると思いだすのが、春休みに田舎の田んぼや川辺・山で祖父・祖母と「土筆」「ふき」「蕨・ぜんまい」「筍」などの野菜採りをした事。(子供の頃はこれが野菜とは信じがたかった)
その時の覚えた事、どの辺りに生息しているか「蕨とぜんまいの見分け方」「筍・ふきの湯掻き方」などは豆知識として今も役に立っている。ちなみに筍の生産量は北九州小倉南区、八女市立花町などの一大産地がある福岡県が全国で断トツ1位。理由は分からないが1位・福岡と聞くだけで嬉しい気持ちになれる。採ってきた収穫物はすべてアク抜きが必要で私がアク抜き担当だった。当時田舎の台所は、今の若者が多分に見たこともないだろう「年季の入ったかまど」だった為、火を絶やさぬよう薪をくべ、アク取をしたのを覚えている。
アクを取っている私に祖母が「アクは綺麗に取ってしまったら駄目よ、少し残るくらいにしないと美味しくなくなるから」とよく言われた。
小学生の時はピンとこなかったが、学生時代から関係する人も増え「人間も同じだな、少しアクがある人の方が面白い」と思え「ばあちゃんは良い事を言う」と微笑んだものだ。
採る事も料理を手伝う事も好きだった私だがいざ、蕨やふき・筍の煮物料理が土間の食卓に並ぶと敬遠し他の物ばかり食べていた記憶がある。今は農業技術の発達や輸入品の増加でいつでも食べられ、本当の旬はいつなんですか?と問いかけたい野菜ばかりで私としては残念な気持ちがする。何はともあれこの春何から食べようか?子供の頃は敬遠し、今はどストライクの「春の旬」。

◆M.Hashimura

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