日々のできごと

手書きラフの「曖昧さ」から学ぶ

職人によるデザイン

広告業界において、デザインには手書きラフが必須で、手書きラフをもとに各工程を担当する職人が「ラフのさらに上」を目指し、デザインを作り上げていく時代がありました。
ラフデザイナーは自身が求めるオリジナルデザインを実現するため、印刷や撮影の技術を研鑽の日々。

私が広告業界に身を置くようになった頃はまだ手書きが主流で、「名人」の域に達する人が描いた手書きラフに感動し、手書きであるが故に、想像力を搔き立てられ、さらにその先で「カラーになった喜び」を感じたものです。

明確でないからこそ広がる想像

今ではカラーカンプが主流となり、クライアントとの間でイメージの共有が比較的簡単になりましたが、
手書きラフは今でも業界を問わずディレクターが構成を伝えるには最適な手段の1つと言えるでしょう。

ラフとは英語の「rough」からきているようですが、「大雑把」や「荒々しい」という意味の他に「曖昧」という意味もあるようです。

「曖昧」なことで、想像力を駆使しながら構成やデザインを考える。
「曖昧」であるが故に、明確な答えを見出すために知恵を絞り、工夫し、視点を変え、また日々研鑽・・・。

ラフを前に想像を膨らませ、今までにないアイデアが生まれる瞬間をクライアントと共有する。
広告作りの醍醐味はそんなところにもあるのかもしれません。
我が社にも「巨匠」と呼ばれる名人が在籍していますが、まだまだ手書きラフから受ける刺激は絶えません。

H.Ogawa

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